すきなものとか

すきなもののはなしとか、話したいこととか

舞台「COCOON」のはなし

※ネタバレ注意です

 

COCOON観て来ました、「月の翳り」は劇場で、「星ひとつ」はライビュで。なんというか、楽園……となりました……。

TRUMPシリーズはにわかもいいところで、というのも安西慎太郎のオタクをしていまして、その安西さんが出演する舞台という事で出会ったんですね。つい最近の話です。はじめての繭期でTRUMPの配信を見てドボンです。仕事とかの関係でTRUMPしか満足に見れなかったのでDVDを集めたり借りたりして履修して、はい、リリウムが好きです。あとグランギニョル。永遠に聞いてられる共同幻想ユートピア。今はグランギニョル見ながらこの記事書いてます。ちなみにCOCOONのパンフを抱いてます。パンフ、封印を解いた瞬間から叫んでました。なにこれ……すごい……。

 

だいたいTwitterでしてた話ですが、まずは「月の翳り」のはなし。

第一声はやっぱり「アンジェリコ」ですね。アンジェリコをひとりにしないで、くれて、ありがとう……。ジョルジュとモローのおかげでひとりぼっちではなくなったアンジェリコ。アンジェリコ、でも、彼の孤独を思うと切ないです。

そうアンジェリコが切ない。アンジェリコは世界でたったひとりきりになってしまった。たったひとりに選ばれなかった。選んで欲しかったひとがいたのに。選べと言われたあのシーン、アンジェリコ“は”本当にラファエロの親友だったんだな……と思いました。でもその親友というのはきっとアンジェリコだけの夢だったんだろうなとも思いました。アンジェリコはクランを出たら血盟議会に入って出世して血族を統べて、その隣には、対角線上にはきっとラファエロがいるって信じてたんでしょうね。ラファエロを信じて疑わなかったアンジェリコ。だけどラファエロにはウルがいたから選んでもらえなかった。切ない。切なさの極みはやはりラストでした、冗談だよって、あの時アンジェリコは貴族の誇りよりも親友を取ったのに、あのおびただしいほどの血を流す程の悲しみをラファエロに刻まれた。報われないというか、本当、切ないなあと思います……。

ひたすらアンジェリコの話をしてしまうのですがディエゴが本当の子どもじゃないんだと言うシーンどきっとしました。アンジェリコが僕もだよって言わなくて本当に良かった。ゲルハルトさんはきちんとアンジェリコの事をアンジェリコに隠し通したんだなあと、それが何よりの愛情だったんだろうなあと……。

それとアンジェリコ、イニシアチブでは命じないって言ったシーンかっこよかったよ。勝てないけど、アンジェリコ強かった。強くて気高くて誇り高くて、貴い吸血種だった。

「月の翳り」は死にきれないというか、ただただ動揺していたのと美しさに固まっていました。演出が……好きで……舞台が真っ赤に染まったのがとても、美しかったです。

 

そしてあのTRUMPシリーズにあって星を名前に持つ「星ひとつ」。救いの話でした。

よくわかるTRUMPって感じでしたね、TRUMP一回しか見れてないのであんまりよくわかってないのですが(それこそ動揺してばかりだった)、成程!となるシーンが多々ありました。それ見た事ある!よくわかる!

で話がソフィーアンダーソンに移ります。TRUMPシリーズの推しはソフィーアンダーソンです。リリウムのファルスが好きすぎる。ソフィーアンダーソンに幸福な死を……。

ともあれソフィーアンダーソンの事が「月の翳り」「星ひとつ」でまた知る事が出来てすごく嬉しいです。これから三千年、三千年ですよ……ソフィーアンダーソン……死とウルを求めて三千年……。「永遠なんてくそくらえ」って、お前それ僕の前で言えるのかよってなりそうですね。闇。ウルを抱いて火から守ってから去っていったソフィーアンダーソンの事を思うと体がはちきれそうです。

でまたアンジェリコの話になるんですけど、以下ふせったーそのままコピペ

 

>贔屓目に見て推しの演じるアンジェリコが最高だった話
私別にアンジェリコ好きじゃなかったんですよ、普通にお前は自業自得だろと思ってたと言うか今でもいやお前は何かしたよ…と思う それでも切ないと感じてしまった 何故なら私は月で夥しい血を降らせたアンジェリコを知っているから 繭期にあって自分を見失わずに誇り高くあったアンジェリコを知っているから アンジェリコは"貴族"だった 何故って親友を捨てられたから 君は僕でありなんて存在がいないから アンジェリコかわいそう…でも自業自得…好きになりきれないアンジェリコをしっかり演じてくれた推しに感謝 アンジェリコは別に好きじゃない TRUMPの推しは相変わらずソフィーアンダーソン でも彼の言葉は切なかった まだ夢を諦めてなかったんだって引き千切れそうだった あんなに血を流したのに まだ まだ まだ かわいそうなアンジェリコ

 

まあよくよく考えてみると私随分アンジェリコ好きになってしまってるんですけどね。あとこれはパンフのネタバレなんですけどアンジェリコが潔癖気味っていうのは多分ゲルハルトさん譲りなんでしょうね、まあ血は繋がってないんですけどね。そして血の繋がってる弟の事殺してるんですけどね。闇。ていうかダリちゃん。強く生きて。きっとウルを守ってくれたソフィーの事を守ってくれるんじゃないかなって期待してしまいます……。

 

COCOON」、絶望じゃなかったですね。地獄なんかじゃなかった。痛ましかったけれど、切なかったけれど、でもあそこは地の果てなんかじゃなかった。辛かったけど引き裂かれはしなかった。いっそ殺してほしかった。心臓を一突きにしてほしいって、最近そんな事ばかりです、具体的には蒼穹のファフナーTHE BEYOND。いやそれは別の話です。「COCOON」は私にとって痛みの話ではあったけれど苦しみの話では無くて、ファフナー的に言えば祝福がきちんとあった舞台でした。

TRUMPシリーズに出会えて、「COCOON」の目撃者になれて良かったです。それではグランギニョルが良い感じになって来たのでこの辺りで失礼したいと思います。すきなものがまた増えて毎日楽しいです。